そもそも小説なんて人それぞれ好みが違うから(音楽も同じだけど、何でもそうだけど)文学賞なんて特に当てにもならないと常日頃から思っています。面白いか面白くないかという視点では。ただ音楽は比較的簡単に聴くことが出来て、判断もしやすいですが、文学は少なくない時間をかけて最後まで読んで(時には2度目3度目で評価が変わることも)から判断しなくてはいけないので、自分が読むものをより厳選しなくてはいけない。そうなると何か拠り所みたいなものが必要だというのもわかる。そういう意味では(偏った選考ながらも)脚光を浴びることにも意味がないわけではないとも思うわけで。ただ、僕のイメージではノーベル文学賞ってあまり売れていない作家が獲るものなので今回のカズオイシグロには少しビックリした。彼の文章の中で感じるあの寂寥感がたまらないですね。高校生くらいの時に「日の名残り」の映画を見たときは全くもって理解できなかったけども・・・そういえばノーベル賞作家の本ってどれくらい読んでるんだろう?去年は誰だっけ?